ずいバラ/水の都の赤いバラ

第25回がにゅーオフ使用パーティ

12月13日に行われたがにゅオフに参加してきました。
オメガルビーアルファサファイア環境で初となるダブルバトルのオフ会です。
結果は5勝2敗で山ブロック予選2位通過、そして決勝トーナメントも勝ち進み、優勝しました。

準優勝という壁をようやく越えたのは嬉しさの極みです。
しかし運に助けられた点も多く、予選でも苦戦を強いられました。
そんな状態で手放しで喜んでいては次に繋がらないので、今回も記事にして振り返ります。

以下、使用パーティです。

f:id:ibalatias:20141215033943g:plainf:id:ibalatias:20141215034010g:plainf:id:ibalatias:20141215034009g:plainf:id:ibalatias:20141215034114g:plainf:id:ibalatias:20141215034041g:plainf:id:ibalatias:20141215034042g:plain

ポケモン わざ1 わざ2 わざ3 わざ4 もちもの
ニョロトノ れいとうビーム ねっとう あまごい ハイドロポンプ こだわりスカーフ
ルンパッパ れいとうビーム ねっとう ねこだまし エナジーボール きあいのタスキ
ラグラージ たきのぼり じしん いわなだれ まもる ラグラージナイト
ファイアロー ブレイブバード フレアドライブ ファストガード おいかぜ いのちのたま
ナットレイ パワーウィップ ジャイロボール はたきおとす まもる オッカのみ
サザンドラ あくのはどう りゅうせいぐん かえんほうしゃ ラスターカノン こだわりメガネ

この構築はダゲレオさんにも渡し、6勝1敗で野蛮ブロックを予選1位で抜けてくれました。
構築を渡したことが、シングルでお世話になったお返しとなったなら幸いです。
構築自体もダゲレオさんの助言が活きた点があり、そういう意味でも構築を共有して良かったです。

詳細は続きからです。

⦿ パーティ作成の経緯

元々は使い慣れたバンドリボルトに手を加えて臨む予定でした。
しかし構築の要であった"まけんき"ボルトロスORASで抹消されてしまいました。
その代用となるポケモンも見つからず、諦めて別の構築を考えることに。

火力が高く初動も速い構築といえば…
私の直感ではニョロトノ始動の雨パが思い浮かびました。
ここからORAS環境に合わせて構築していきました。

⦿ パーティのコンセプト

特性"あめふらし"を軸にして、特性"すいすい"で上を取って制圧するいわゆる雨パです。
従来の雨パは相手の「でんじは」で失速しやすい弱点がありました。
そこでその弱点を打ち破りつつ、強力な打点を出せるメガラグラージという新メガに着目。
単純に「じしん」「いわなだれ」と私が好きな範囲攻撃を放てるのも魅力に感じました。

また、天候で上を取るコンセプトは流行りの「おいかぜ」に弱いです。
それに対してはバンドリを使用した時と同じく、こちらも「おいかぜ」を持たせて抗います。

そして雨パは、相手の特性"ひでり"などで天候を変更されると制圧力を大きく失います。
それを容易に決めさせないため、「あまごい」を覚えたポケモンも入れました。
このように相手にペースを渡さず、『自分のペース』を押し付けることを強く意識しました。

ポケモンの詳細

採用理由などを詳しく書いていきます。

f:id:ibalatias:20141215033031p:plainニョロトノこだわりスカーフ

特性:あめふらし
能力値:165-*-102-142-120-127
れいとうビーム ねっとう あまごい ハイドロポンプ

選出:先発6、後発4 合計 10/10

雨パの要で選出率も100%
技や努力値配分は、ORASで流行ると想定したメガボーマンダを意識。
上を取って「れいとうビーム」で落とせる配分がとても活きました。

「あまごい」は雨を晴れで見る相手へのメタ。
オフでもリザードンYに対して一方的にやられず逆転できたので入れて正解でした。

ハイドロポンプ」は積極的に撃ちたくないですが、HP6割のメガガルーラを上から処理したりデデンネのオボン+"ほおぶくろ"を発動させずに迅速処理して負け筋を消したりと、特定の場面においてとても有用な技でした。スカーフ型は技スペースが空くので、このような思い切った技を入れる余裕がありました。

耐久は、余った努力値を防御に入れてファイアローの「ブレイブバード」を耐える確率を上げました。
がにゅオフ決勝1回戦で相手ファイアローの攻撃を耐えて有利になった要因でもあります。

f:id:ibalatias:20141215033128p:plainルンパッパ@きあいのタスキ

特性:すいすい
能力値:155-*-91-142-120-134
れいとうビーム ねっとう ねこだまし エナジーボール

選出:先発10、後発0 合計 10/10

雨パの主力は他にキングドラがいますが、水タイプへの打点と命中が安定するルンパッパを採用。
上を取れるポケモンでありながらファイアローに怯えるポケモンですが、タスキを持つことで克服。

タスキというアイデアはダゲレオさんから頂きました。
この助言が活きた証に、相手の選出画面にファイアローがいようが全試合先発で制圧していけました。
ファイアローだけでなく、「フリーズドライ」を持ったポケモンがいても強気に出せました。
行動回数に保証があるという安心感から、怯えて攻め切れない自分の悪癖を晒さずに済みました。

タスキを持たせたことで、努力値配分は特攻と素早さに全振りしています。

技の「れいとうビーム」はニョロトノと同じ用途です。
エナジーボール」は水タイプへの打点不足を補うため。
ギガドレインではHP全振りスイクンが乱数2発なので、確定2発の「エナジーボール」にしました。

ねこだまし」は邪魔な相手を止めながらこちらの行動を通しやすくします。
自分のペースで試合展開するというコンセプトに沿った技です。
この構築が苦手なトリックルームも容易に決めさせないのも評価が高いです。
"すいすい"のおかげで「ねこだまし」の撃ち合いに強いのもポイント。

「ねっとう」は雨状態でメガガルーラを半分ほど削れる最低限の火力があり、命中安定で立ち回りのプランが崩れにくく、追加効果もある運のいい技なので採用。ハイドロポンプニョロトノの項で述べた通り、特定の場面で有効になる技と考えています。それを主力技にするのは安定性に欠けると判断し不採用。とは言え、火力強化アイテムで一撃を取れる範囲を広げた型ならハイドロポンプも充分採用できます。

余談ですが、一部の雨パに見られるニョロトノのてだすけ+ルンパッパのハイドロポンプで○○を一撃のようなプレイングは個人的に好きじゃないです。全体攻撃ならまだしも単体攻撃で追加効果もなく、2割で1ターン丸々損する上にその確率から相手のまもる交代まで加味される為、その手のものは運の悪い構築と呼んでいます。運に嘆いてしまった時は運を良くする構築を作った方が精神衛生上いいです。

f:id:ibalatias:20141215033127p:plainf:id:ibalatias:20141215033129p:plainラグラージラグラージナイト

特性:しめりけ→すいすい
能力値:175-178-110-*-115-108
能力時:175-222-130-*-135-118
たきのぼり じしん いわなだれ まもる

選出:先発0、後発8 合計 8/10

従来の雨パの弱みを補える高種族値ポケモン
流行りの霊獣ランドロスも"いかく"関係なくほぼワンキルできます。
ちなみに「れいとうパンチ」では上記の条件で霊獣ランドロスに最大184ダメージと耐えられます。
メガボーマンダにも"いかく"込みで耐えられるので、この技は採用しませんでした。

努力値配分は上記の狙いを達成するためほぼ攻撃と素早さに振りました。
残りは特防に振り、特攻特化ニンフィアのこだわりメガネ+てだすけ「ハイパーボイス」を75%ダメージ下でちょうど耐えたのでこの配分に決めました。ただ、実戦ではメガクチートの「ふいうち」で乱数2発(58.8%)なのが気になりました。防御に振って24.47%の乱数2発に抑える方が実用性があるように感じました。

技は上記の通り「たきのぼり」が確定。追加効果もあり仮想敵にも分が良いです。
そして全体技+味方の高火力単体技で相手を落とすプレイングをするため「じしん」を採用。
リザードンYの後出しを牽制、それをワンキルできる「いわなだれ」も採用。
この技も追加効果の怯みがあるので"すいすい"との相性が良いです。
あとは「まもる」を入れ、メガシンカまでの遅さをカバーします。

f:id:ibalatias:20141215033801p:plainファイアロー@いのちのたま

特性:はやてのつばさ
能力値:153-133-91-*-90-195
ブレイブバード フレアドライブ ファストガード おいかぜ

選出:先発3、後発1 合計 4/10

草タイプ、特にルンパッパに対する打点が足りないのを補います。
モロバレルナットレイは一撃で落とせないので、一例としてラグラージの「じしん」と合わせて落とします。ラグラージの項で述べたプレイングはこの事でもあります。

努力値は耐久に振る意味がないので攻撃素早さ全振り。
素早さ補正の理由は、死にかけの化身ボルトロスを何もさせずに処理する為です。

技は「ブレイブバード」が確定。
炎技は性格むじゃきでオーバーヒートも考えましたが、
ファストガードサーナイトの並びや電気タイプに打点を持つため「フレアドライブ」に。

「おいかぜ」はコンセプトの項で述べた通りです。
相手の「おいかぜ」でこちらの"すいすい"が水泡に帰すことも減ります。
あとは構築全体で相手ファイアローの攻撃を通しやすいので「ファストガード」を入れます。

f:id:ibalatias:20141215033715p:plainナットレイ@オッカのみ

特性:てつのトゲ
能力値:181-160-151-*-137-22
パワーウィップ ジャイロボール はたきおとす まもる

  • はたきおとすでHP167防御70持ち物ありブレードギルガルドに168〜198ダメージ
  • ジャイロボールでHP175防御101素早さ130以上サーナイトに"いかく"込みで176〜212ダメージ

選出:先発0、後発5 合計 5/10

構築が特殊耐久の高いフェアリーに打点が乏しく、耐性もないのでそれを補います。
スイクンギルガルドへの打点も確保できます。

雨パとはいえ突然の炎技でコロッと落ちるので持ち物はオッカのみ。
ファイアローにこれ以上弱くしたくないという思いもあります。
努力値は攻撃全振りでちょうどのラインがあったのでそのまま全振り。

技は水への打点となる「パワーウィップ」を採用。
そして「ジャイロボール」でフェアリーをワンキルできる可能性を高めました。

3枠目は「やどりぎのタネ」でしたが、撃っても悠長な展開になるだけで悩んでました。
そこでダゲレオさんの助言で「はたきおとす」に変更しました。
ギルガルドに後手で攻撃できるため、ブレードフォルムをワンキルできる可能性が生まれます。

f:id:ibalatias:20141215033716p:plainサザンドラ@こだわりメガネ

特性:ふゆう
能力値:167-*-111-194-110-150
あくのはどう りゅうせいぐん かえんほうしゃ ラスターカノン

選出:先発1、後発2 合計 3/10

技範囲の広さと火力を備え、ラグラージの「じしん」とも相性がいい特性"ふゆう"持ち。
上5体とは別方向の打点や耐性を有するので、6体目の補完枠として収まってくれました。

あくのはどう」は対トリックルーム要因への打点不足を補うため。
準決勝で相手ゴチルゼルをワンキルし、トリックルーム展開を阻止する活躍を見せました。

かえんほうしゃ」は草タイプへの打点を補います。
雨下のナットレイは一撃で落とせませんが、メガラグラージの「じしん」と合わせれば落とせます。

「ラスターカノン」はフェアリーに対して少しでも打点が欲しかったため。
例として、この技+メガラグラージの75%「じしん」でHP201防御113*2ニンフィアに最低118+84ダメージで確定で落とせます。正直この枠の技は使用機会がほぼ無かったのですが、全く意図のない技を入れるよりフェアリーに対する処理ルートの一つになる技を入れた方が対フェアリーに必要以上に怯えないので良いと考えました。

⦿ まとめ

がにゅオフ勝敗 予選:×○○○×○○(2位通過) 決勝T:○○○(優勝)

予選はリザードンYやトリトドンとつげきチョッキラプラスやバークアウトスイクンといった
雨パを意識したポケモンが多く、とても苦しみました。
雨が流行ると同時に雨メタも進んできているという印象でした。

予選1戦目は、後に決勝戦で当たるちくはさんとの対戦でしたが晴れに制圧されて負けました。
ニョロトノを後ろから投げるつもりがラグラージを投げてしまうミスも痛かったのですが、
そのわずかな1手を的確に突いてくるちくはさんのプレイングが安定して強かったです。

その後4勝2敗となり、予選最後のmiku0さんとの試合に勝てば予選抜け、負ければ落ちという
今年3月の熊本オフと同じような展開に縺れ込んでしまいました。
『雨をメタってきました』というmiku0さんの言葉通り、雨メタ+トリックルーム構築で
私の構築が最も苦手とするものでした…。

試合も初手からファイアローが急所被弾して倒れ、誰が見ても非常に厳しい状況に。
しかしこれで逆に開き直れたのか、リザードンYの後ろからトリトドンが来ると大胆予想し
リザードンYに「エナジーボール」を撃つとこれが的中し、トリトドンを出落ちさせる。
トリックルームを展開されても、メガラグラージが2連まもるを成功させて凌ぐ。
ニョロトノの「あまごい」が機能したこともあり、完全不利な試合を制して予選抜け。
私が今まで経験した試合の中でも屈指の熱い勝負でした。

こうして不利でも諦めず思考を張り巡らせ続けたおかげか、決勝トーナメントでも
いつも以上に満足いくプレイングができました。
勝戦は危なっかしい所があったものの、何とか試合を制して優勝できました。
オフ会の優勝はイッシュダブルの第3回熊本オフ以来なので3年ぶりでした。長かった…。

優勝した時に毎回思うのは運が良かったことに尽きます。
今回はそれに加え、試合を行う際は気持ちの整理が付いてから臨んだのも大きかったです。
実は予選5戦目で相手フワライドに「ちいさくなる」を積む隙を生んでしまい、
そのまま「バトンタッチ」から自軍の攻撃が全く当たらなくなりボコボコにされました。

この手のギミックを相手にすると試合が長引くのもあり、精神的にもダメージを生みます。
第5世代でも同じ経験をしており、その後の試合にも少なからず影響が出る予感がしました。
そこで会場を一旦出て、気分のリフレッシュを行いました。
その後の試合は苦戦こそしたものの、強気な攻めを維持できて制したので
リフレッシュした甲斐はあったように思います。

この構築のコンセプトでもある『自分のペース』はプレイヤー自身にも言えると実感しました。
そもそもどの構築にもどのプレイヤーにも言えることなのかもしれませんね。

がにゅオフ優勝賞品

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新品のアルファサファイアです。これでORASロム4本目…!
ゆめくいさんのアドバイスを受けて、英語版の孵化ロムになります。
豪華な賞品を頂けて嬉しいです。ありがとうございました!

――――――――

今回はがにゅオフ主催のみるおさんが多忙な中でオフを開催して頂いたということで、
オフ会が開かれることを当たり前と思わずに感謝しなければならないと実感しました。
主催のみるおさん、代理主催のちくはさん、スタッフの皆さん、そして参加者の皆さんと
私とお話や対戦をしてくれた皆さんのお陰で楽しい時間を過ごせたことに感謝します。
とってもとっても、ありがとうございました!

そして構築を一緒に使って頂いて助言もくださったダゲレオさんにも感謝します。
今年はダゲレオさんのお陰で良い成績を残せたと言っても過言ではありません。
構築を渡して数日で使いこなすダゲレオさんの実力も改めて凄いと感じました。
やはり実力のある方と話しまくるのが成績を伸ばす近道なのかなと思います。

また、ちくはさんにもたまに遊びに誘って頂くことがあり、その度に感謝しています。
私がポケモンにおいて全体攻撃を重要視するようになったのも、実はちくはさんの考えに触れる機会が多くて実際に納得させられることも多かったからです。こうやって身近に尊敬できるプレイヤーがいると吸収できることがとても多く、それが刺激になってポケモンへの意識も高まっていきます。やっぱりポケモンは親しい人とワイワイやるのが一番だなぁって思います。

ここまで読んでくださった方もありがとうございました!
ORASが発売していきなりの優勝でしたが、冒頭で述べた通りこれで満足してはいけないと感じます。もっと実力を高めていって、その中で記事も増やしていけたらと思います。

*1:攻撃特化キリキザンの攻撃ランク+1いのちのたま「ふいうち」耐え調整

*2:攻撃特化メガボーマンダの「すてみタックル」耐え調整